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ジョゼと虎と魚たち

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今更ながらに「ジョゼと虎と魚たち」を見た。
テレビで最後のほうを偶然見てしまったのであまり見る気になれず、
でもきちんと見たいともやもやしていたので見た。

雀荘で働く大学生が、ベビーカーを押す老婆に朝方出会い、ご飯をご馳走になる。
老婆が押すベビーカーには娘が乗っていて、足が不自由。
男は不自由ない大学生活を送りながら、その親子に惹かれていく。

男は結構どうしようもない感じ、友達も軽い人たち。
娘と男は結ばれるのだが、最後で結局あきらめがあり、
単なるよい話ではないところが、この映画のよいところなのだと思う。

コメンタリーも見たのだが、監督(犬童一心)と出演者(妻夫木聡、池脇千鶴)の意見が
結構食い違っていて面白かった。

映画監督は感情の機微に非常に敏感で、まわりを納得させる力があり、
それを映画というかたちにする超人的な職業だと思っていたのだが、
どうやら完璧に、とはいかないみたいだ。

それだけ人の感情というものは常に揺れ動き、
それぞれが異なるものを持っているということだろう。
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by olga-tanake | 2009-07-02 18:57

寛容のオルギア

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ヤンファーブルの舞台「寛容のオルギア」を見た。

ヤンファーブルはベルギーのアーティスト、緑色の昆虫の屍骸でかたち作られたドレスが有名だが、
ドローイング、演劇、振り付けと、マルチな活動を続ける作家だ。

今回はいきなり出演者が自慰をするところから始まる。
4人の出演者が、それぞれ監督のような人間に鼓舞されながら何度も繰り返す。
しかし途中で泣き出す。
やがて、出演者が個人の性欲のためではなく、個人の消費に基づいて行動していることがわかる。
はじめはしゃかりきな出演者たちはおとなしくなり、やがて涙していく。

こういったシーンが断片的につなぎ合わされ、時には差別的な発言、ときには
性的な表現とともに進行していく。

用いている表現方法は多少乱暴なところはありつつも、上記のような内容にも関わらず
ダンスシーンあり、笑いあり、ジョークあり。きちんとエンターテインメイントしていた。

エンターテインメントなのだが、消費とは、資本主義とは、そしてタイトルの「寛容」とは?
「オルギア」とは?といった疑問を個々人に投げかける、主張の鋭い演劇だった。

席の関係で字幕が見づらくなければとても面白かった。
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by olga-tanake | 2009-07-02 18:06